ロマノフの十字架 上・下

 

ロマノフの十字架 上 (竹書房文庫)

ロマノフの十字架 上 (竹書房文庫)

 

 

海外小説を読み始めるきっかけとなったのは、ベタですがジェイムズ・P・ホーガン星を継ぐもの (創元SF文庫)でした。サイエンスフィクションから入り、今ではもっぱらミステリーが中心。

 

ちなみに近年読んだ海外作品ではHHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)が、ほほーうって感じでしたφ(゚Д゚ )フムフム…

  

海外のエンターテイメント小説って、起承転結の内容が世界規模であり、主人公がまた世界を救っちゃいましたー系が多く、ある意味お決まりのパターンに落ち着く内容がほとんどですがわたしは好きです(・∀・)イイネ!!

  

その点、本書はハリウッド映画並みのアメリカンテイストなストーリー(?)に仕上がっており、エンターテイメントとしてうってつけの一冊です。

 

ちなみに本作のジャンルはパンデミック・ミステリーだそうです。

帯には「歴史×ロマンス×ミステリーが融合したミステリー巨編!」とな。

 

加えて好きな作家の一人であるジェームズ・ロリンズ曰く「歴史ロマン、メディカルサイエンス、手に汗握るサスペンスが渾然一体となったマセロのスリラーは最高だ」とのこと。

www.takeshobo.co.jp

 

ざっくり内容を紹介すると、

 

100年前に猛威をふるった”スペイン風邪”のウイルスが永久凍土に閉じ込められていたが、解けだして活性しだす可能性があるかもしれない!

こりゃマズイ!なんとかして抑え込まなければ!!って内容。

さらに、そのウイルスの起源は100年前に起こったロシア革命、そして大ロシア帝国第四皇女アナスタシアとラスプーチンが関係するということで現代と過去を行ったり来たりしながら大団円へと向かうという壮大なストーリー。

 

本屋で帯を見かけた際、かなり盛っているだろう、これ!!と心配しましたが、ところがどっこい、ストーリーが重厚に描かれており期待を裏切る展開。

 

油断をしていたところに衝撃のラスト一文をぶっこむあたり、自分的には好きなミステリー作品でした。