【バイク】日帰りで行く、磐梯吾妻スカイライン弾丸ツーリング

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先月の弾丸ビーナスラインツーリングに続き、今回は福島・磐梯吾妻スカイラインへ弾丸ツーリングしてきました。

 

 

 

ルート

走行距離は約620kmでこんな感じ。

東北自動車道で一気に福島西ICまで行き、そこからひたすら下道で日光まで戻ってくるルートです。今回はスペシャルゲストをお招きしているため、その方のために「温泉」「酷道」を詰め込んだスペシャルなルートでお送りします。

 

挑戦者求ム…

わたしの弾丸ツーリングのコンセプトは「早朝に出発し、夕方頃には帰宅する」こと。

本音を言うと朝から晩まで1日中バイクで走っていたいけど、妻と子供たちを家に残して一人だけ遊んでいるのも気が引けてしまう。それなら、せめて夕飯くらいは家族と一緒に食べないとダメだよね?ということで、18時頃には帰宅したいのです。

 

「夕方までに帰宅」を条件にすると、早朝発の300km程度のショートツーリングなら時間的には余裕綽々です。観光だってのんびりできちゃうし、路肩にバイクを停めて写真だってパシャパシャと撮り放題。

 

しかし、埼玉から長野・ビーナスラインや福島・磐梯吾妻スカイラインといった遠方へ行くとなると話は変わってきます。早朝に出発しても、行って帰ってくるには往復で約600km近く走る必要があり、夕方までに帰宅しようとすると、際どいスケジュールに。そんなこんなで、ひたすら走るだけである「苦痛を伴う弾丸ツーリング」が一丁出来上がりぃぃぃぃ!となるわけです。

 

そんな「ツライことが好きぃ!!ツーリング」に「行きたい行きたい!」と手を挙げてくれた奇特な方が、なまものさん (id:namamono04)。では、苦痛を共に分かち合いましょう!ということで、今回の福島ツーリングはわたし/YZF-R6なまものさん/CBR600RRの2台でバビューンと福島まで行ってきました。

 

高速道路を無心で250km走り続ける…

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朝の5時半。とあるコンビニで集合です。

 

なまものさんとお会いするのは前回のはてブツーリング以来2回目ですが、謎の親近感があります(笑)これが関西弁の成せる技ってやつですかね。

hayatooovsneko.hatenablog.com

 

なまものさんのセナとわたしのビーコムを華麗にペアリングし、岩槻ICから東北自動車道に乗ります。目指すは磐梯吾妻スカイラインの始点である、福島西ICです。

 

距離にしてたったの、246km!!!

 

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そう、たったの246km。たったの、ね。

 

そこまで北上します。ひたすら、無心で走るのみ。

ほのかに牛くさい那須高原SAで休憩をはさみつつ、3時間近く走り続けて、ようやく福島西ICへ到着しました。自宅から計算すると既に250km以上走っていますが、やっとツーリングのスタート地点に立ったような感じ。

 

既にツライんですが…(主催者のコメント)

 

晴天の磐梯吾妻スカイラインは破壊力抜群

福島西ICからフルーツラインを少し走り、磐梯吾妻スカイラインへ入ります。

浄土平から東側の路面状況は非常に悪く、ワダチや陥没箇所、消雪道路もあります。それにハイカーや温泉目当ての乗用車もたくさんいるため、カリカリ攻めて走るような道ではありません。

 

硫黄の匂いが漂う温泉街を抜け、まずはつばくろ谷に架かる「不動沢橋」へ到着。橋の手前に高いところから見渡せるスポットがあるので、そこでパシャリ。

(天気が良くて、青い空が眩しい)

 

橋の先にある「天狗の庭」という展望スポットを通過すると、磐梯吾妻スカイラインの代名詞である荒涼とした風景のあの場所に到着です。ここ一帯は火山ガスが発生しているため、一部駐停車禁止区間がありますが、そこを抜けたところで路肩に停車して、パシャリ。

(たまたま通りかかったオレンジの86が良い!)

 

  

これだよー、これこれー。

バイク雑誌などで見かける絶景スポットですね。標高1600mとなるこの場所は、天候が良くないことも多く、こんなに晴れた磐梯吾妻スカイラインは初めてでした。まるで、日本ではない異様な景色になまものさんと二人、感動です。

 

ここから少し登って行くと右手側に、浄土平のパーキングがあるのでそこで小休憩。甘党のわれわれは迷わずプリンパンを購入し、レストハウス内でどこの温泉に入ろうか相談。

 

なまものさんは生粋の温泉好きで、この日も温泉本を4冊持参する程の温泉マニア。今回はなまものさんも初めて行く「鷲倉温泉」をチョイスしました。

 

浄土平を出発し、なまものさん先導のもと、磐梯吾妻ラインを下って行きます。K70からK30に分岐するところを左折し、500m近く走ると右手側にお目当てである「鷲倉温泉」が見えてきます。

 

ツーリング途中の温泉は極楽!

「鷲倉温泉」の日帰り入浴は800円。ハンドタオル付で助かりました。

鷲倉温泉 高原旅館 - 秘境温泉 神秘の湯

 

旅館の玄関には「日本秘湯を守る会」の提灯が。響きが実にミステリアス…

 

われわれ一行はオープン直後の10時過ぎに到着したため、ほぼ貸切状態。

一人で来てたら絶対に平泳ぎとかしちゃう、ヒャッホーイなアレですね。宿泊客のチェックアウト時間も過ぎており、この時間帯は日帰り入浴における、クラピカの「エンペラータイム」に匹敵するとなまものさんは言っていました(そんなこと言ってない)。

 

大浴場、露天風呂、離れにある泉質が特殊な湯の3つがあり、のんびり1時間ほど温泉を堪能。温泉の解説や感想はなまものさんがブログに詳しく(恐らく、5000字くらい割いて)書いてくれると思うので、素人であるわたしからは割愛します。

 

なまものさんも福島弾丸ツーリングの記事を書いてくれました!

温泉に関する情報量がすごくて、今すぐにでも湯に浸かりたくなります!!

namamono04.hatenablog.com

 

とにかく、鷲倉温泉は「いい湯だった!」ということです。

 

ツーリング中の温泉はアリ!ただし、条件がある!

ここでちょっと話しは逸れて、ツーリングにおける温泉について。

ツーリング途中で温泉に入るという行為ですが、これはライダーの中でも好き嫌いが分かれるテーマかと思います。

 

嫌いというより「湯に浸かると帰宅する気力がなくなる」とか「サッパリしても、バイクに乗ると汗をかいてしまう」といった、本当は温泉に入りたいんだけど、あえて行かないようにしている的な意見をよく耳にします。わたしも同様の理由からツーリング中は温泉に入らないようにしていましたが、今回のなまものプレゼンツで意見が変わりました。

 

声を大にして言いたい!

「日帰りツーリングでも温泉はアリ」だと。

 

午前中のうちに温泉へ入ってしまえば、上述した通り温泉も人が少なく快適ですし、入浴後も十分に体力が残っています。それに、午前ならまだ涼しい時間帯なので湯上り後でも汗をかきにくいんです。

 

わたしは今まで「早い時間帯(午前中のうち)に温泉に入る」という発想がありませんでした。もちろん、ホテルや旅館に宿泊して「朝風呂」することはありますが、日帰りツーリングで行程の最初の方に「温泉」を持ってくるなんて、考えもしなかったことです。ツーリングにおける「温泉」は、昼食を食べた後のまったりした時間帯に入るものだと勝手に思い込んでいました…。

 

そのため、今回のなまものさんの温泉作戦は目からうろこで、驚きの連続っ!温泉に関する豆知識もたくさん教えてもらいましたので備忘録的に書いておきます。

  • 脱衣所にドライヤーがあるかチェックするべし
  • 日帰り温泉は早い時間に営業を終える場所もあるため、なおさら早い時間帯に入浴したほうがいい
  • 露天風呂は内湯で体を温めてから行くべし(あくまで個人の自由)
  • 日本はヨウ素の生産量が世界第2位(←温泉とは全く関係ないけど、驚いた)

 

猪苗代湖はスゴイところ!

温泉を堪能し、フルーツオレを一発キメたところで「鷲倉温泉」を11時過ぎに出発です。

 

K30、R115、K323、R49と山を下りて行き、猪苗代湖を目指します。

昼食をどこで食べるのか事前に決めていなかったため、途中で車とバイクがたくさん停まっているそば・うどんのお店「三四朗」を見つけ、バイクに引き寄せられて入店しました。

https://tabelog.com/fukushima/A0705/A070502/7001594/

 

2人そろって、オススメである「天ざるそば」を注文。

 

そばが出てくるまでに時間は掛かりましたが、最高に美味しかったです。もうね、美味しいとしか形容できない。使用している油がいいのか、天ぷらもサクサク。食べている最中もお客さんがひっきりなしに出入りしていたので、おそばの有名店なのかもしれませ。駐車場も広く、ライダーがたくさん訪れていました。ツーリングの際はオススメです。

 

ランチ後、猪苗代湖の東側を通るK9を南下していきます。

なまものさんが湖を撮影したいそうなので、湖に近づけそうな場所を見つけて、パシャリ。

(適度に波があって、とにかく景色がすごごごい)

 

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(相変わらず、いいお尻しているR6くん)

 

猪苗代湖を間近で見たのは初めてでしたが、リゾート感満載のものすごい景色でした。今まで立ち寄らなかった事を後悔するくらいのベストビューですね。水も綺麗だし、猪苗代湖のポテンシャルに戦慄…。

 

最高に路面状況のいい酷道に遭遇

猪苗代湖を時計回りにぐるーっと走り、K9、K6と南下していきます。

ここから普通のライダーならR294を抜けて会津の方へ向かうのが一般的なルートなんでしょうが、「酷道」好きななまものさんのために、道が細くて地図上では走りにくそうなK235を敢えてチョイスしました。優しすぎるだろ、自分…。

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そんなK235を進んでいくと「この先、大型車両は通行できません」といった「いかにも酷道」的な看板が出現。道幅もいきなり狭くなり、道路脇の草木もボーボーでコーナーの先は当然ブラインド。「おぉー!!!」となぜかテンションが上がる二人(←こう文字にすると、ただの狂人…)

 

ところが、、、この酷道、、、何かがおかしい…。

 

道幅狭い(1車線未満のところも)道路脇は草木がボーボーコーナーは完全にブラインドと3拍子揃っているのに、何かが不足している…。

 

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そう!

残念なことに、路面がめっちゃ綺麗なんです(えっ)

 

当然、葉っぱとか落ちているんだけど、吹き溜まりになっているかというとそんなことはありません。掃き掃除した後のように、綺麗なんです。

 

路面状況も抜群に良いんですね。どれくらい良いかというと、この日400km近く走った下道の中で1番走りやすかったと言っていいほど、快適に走れました。その気になれば安心してフルバンクさせられるほど、綺麗なアスファルト…。

 

いや、路面が綺麗なことはむしろライダーにとって喜ばしいことなんですが、こんな荒れていない綺麗な路面では「酷道好き」なまものさんに叱られてしまうと思いインカムで謝罪しました。

 

「なんか、スミマセン。路面がキレイすぎて酷道とは言えないですね。スムーズに走れてしまい申し訳ないです」

とね…。

 

なまものさんクラスの酷道好きになると、路面にボコボコ穴が開いており、路上に拳サイズの落石とかががないと物足りないと思い、申し訳ない気持ちで一杯になりながら、路面が最高に綺麗なK235を駆け抜けていきました。

 

酷道フェチでもないわたしから言わせてもらうと、K235は最高に気持ちのいいワインディングロードでした。時間が許せば往復したくなるくらい、いい道。猪苗代湖付近に来た際はぜひこの道を走ることをオススメします。

 

会津の地でペチペチ事件が起こる…

酷道ではなく最高に走りやすいK235を抜けた後は、R118を西へ向かい、R121を南会津から日光までひたすら南下します。

 

南会津付近の景色は四方八方を新緑の山々に囲まれて、まさに絶景。R121に並走する形で流れている阿賀川も壮大な風景に一役買っています。

 

ずっと走っていると疲れるため、途中、道の駅たじまでアイス休憩をはさみました。

 

そして事件は道の駅たじまを出発するときに起こりました。

出発しようとR6のエンジンを掛け、駐車場から出ようとノロノロ移動していると、フロントタイヤ周辺から「ペチッ、ペチッ、ペチッ」と、まるで何か鞭のようなものでにペチペチされているような異音が聞こえてきました(そのまんま)。

 

移動している間、一定の間隔でペチペチ音が聞こえるため「フロントタイヤにペチペチ的な物がくっ付いて、フェンダーをペチペチしているのかなー」と思っていると、後ろから「何か黒いものが落ちましたー!」というなまものさんのペチペチヴォイスが聞こえました。

 

バイクから降りて、黒い物体を確認すると、そこには無残にもR6のタンクから剥がれ落ちた「ストンプグリップ」の死体が転がっていたのです。

 

ストンプグリップとはタンクをニーグリップする際に、膝が滑るのを防止するためのゴム的なやつです。こいつの粘着力がなくなり落下、タイヤに付着、フロントフェンダーをペチペチしていたというわけですね。ペチペチ事件発生から原因究明・応急処置(ストンプグリップの死体回収)までに要した時間はわずか2分ほど。

 

このツーリングはひたすら走っていたので、書くネタがあまりないから無理やり「ペチペチ事件」を盛り上げてみましたが、あれでしたね。

 

ナイスペチペチ。

 

さて、一大事件が起きてもツーリングはまだ続きます。

日光の手前、川治温泉の手前でR121からK23へ左折。川治ダムを通過し、目指すは「霧降高原」。本日最後のワインディングロードです。牧場的なにおいが漂う霧降高原をテンポよく走り、霧降高原道路の途中にある「六方沢展望台」にて、パシャリ。

 

と思いきや、写真も撮らずに、一心不乱にシールドの虫を除去していました。ここから日光市街地まで下りて行き、給油して今市ICからバビューンと帰宅です。

 

なまものさん、こんな弾丸ツーリングに参加してくれてありがとうございました!次はもっとヒィヒィ言えるような酷道をリサーチしておきまっす!!

 

ツーリングの楽しみは十人十色

朝5時に家を出て帰宅は18時半。この日の走行距離は約620kmでした。

温泉を1時間ばかり堪能したにも関わらず、なかなか早い時間に帰ってくることができました。福島まで行って、帰ってきて家族と夕飯を一緒に食べられる休日って素晴らしい。

 

今回はなまものさんをゲストに迎えて、ツーリングの立ち寄りスポットに「温泉」を加えてみました。日の出を見るために、長野・ほったらかし温泉へは何度かツーリングへ行っていますが、今回のように「温泉」そのものを楽しむ温泉ツーリングは初めての経験です。今までのようにひとりで行くソロツーやいつもの親しい仲間とだけで行くツーリングでは経験することのない、新しいツーリングの楽しみを発見できたような気がします。

 

これもなまものさんのおかげですね。改めて「ありがとうございました」とお伝えしたいです。また、温泉以外にもわたしが最近興味を持っているカメラに関することもいろいろと教えていただき、沼へ飛び込む準備運動もできたような気がしました。

 

わたしはスーパースポーツという、スポーティーに走りを楽しむYZF-R6に乗っているせいか、ツーリングの主眼が「走り」に偏りがちですが、今回のように「写真」や「温泉」もツーリングの楽しみの一つですね。これは自分だけで走っていては絶対に気が付かない、バイクの新たな楽しみであり、これからもいろんな人とツーリングに出かけて、まだ見ぬバイクの楽しさを見つけられたらいいなーとしみじみ思いました。