「悲しみのイレーヌ」を読みました

 

悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)

悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3)

 

2014年に話題となったピエール・ルメートル著「その女アレックス」のカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズです。

その女アレックス (文春文庫)

 

その女アレックス」では読んでいる途中で2転3転と、いい意味で裏切られ、私の中で新たなミステリーを垣間見た良作だと思います。口コミでじわじわと売れていったのもうなずける作品です。

 

ちなみに、Amazonのレビューに書かれていましたが、日本語版の出版順は「その女アレックス」→「悲しみのイレーヌ」であるが、執筆順は「悲しみのイレーヌ」→「その女アレックス」であるため、まだ前作を読まれていない方は本作から読むことをお勧めします。作中の時系列が「本作」→「前作」となっているためです。

 

わたしは前作を読んでいたため、本作の結末がどうなるのか知っていました。それでも、最後まで飽きることなくあっという間に読めたので、「その女アレックス」の大ヒットも本当に作者の実力があったからなのでしょう。

 

フランス文学(私は著者の作品しか読んだことありませんが)はフランス映画同様に、具体的には言葉にできませんがいかにも「フランス的だなー」という印象があります。わたしが読み慣れていないということもあり、作品のイメージが入り込むまでに時間がかかりますが、ツボにはまるとのめり込むような感じがフランス文学や映画にはありますね。