富樫倫太郎氏の時代・歴史小説は読みやすくて昔からよく読んでいます。歴史小説のコーナーに行くと、必ず一冊くらいは平置きされているようなイメージ。
最近では数年ぶりにSROシリーズの最新刊も販売され、新刊が出れば必ずチェックする作家さんの一人です。
本シリーズは「座頭市」へのオマージュ作品。盲人の主人公が暗殺者として活躍する内容です。しかしながら、本家「座頭市」シリーズはどれも目にしたことがないためどれくらい似ているのかわからないですが、「必殺」シリーズも彷彿とさせます。これもちゃんと観たことないですが(;・∀・)
シリーズ2作目のこちらは、前作「闇の獄」の続編となっており大阪逃亡からの10年後を描いております。今度は江戸の検校の庇護下で、あいかわらずの暗殺三昧。長編ではなく7話からなる短編集となっています。
続編ということもあり、大阪から逃亡する際に連れ添ったお袖と孤児の健吾・お千代の話しから始まるのかと思いきや、そこはかなりあっさりと流されており、ちょろちょろっとした記述のみ。
進一のさくさくっと対象を暗殺していく姿は、昔ハマった「立体忍者活劇 天誅」というPSのゲームを彷彿とさせます。続編を待ち望むシリーズ作です。
前作に続き、本作も表紙がおどろおどろしいため、電車の中で表紙を広げて読むには少し抵抗がありますが、ストーリーもそれなりに読ませる一冊です。収録されている「水蜘蛛組」では続編に続くような展開もあるため、続きを期待します。