『「学力」の経済学』を読みました

 

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 

6月に発売されてから話題となっていた本書。子供の教育には興味がありますのでようやく読みました。

読めばわかりますが、要点がページ上部にまとめられており、読み直すときや時間がない時にはとても便利な構成となっています。

 

Amazonの内容紹介

ゲームは子どもに悪影響?」

「子どもはほめて育てるべき?」

「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」

個人の経験で語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!

 

「データ」に基づき教育を経済学的な手法で分析する教育経済学は、「成功する教育・子育て」についてさまざまな貴重な知見を積み上げてきた。

そしてその知見は、「教育評論家」や「子育てに成功した親」が個人の経験から述べる主観的な意見よりも、よっぽど価値がある―むしろ、「知っておかないともったいないこと」ですらあるだろう。

本書は、「ゲームが子どもに与える影響」から「少人数学級の効果」まで、今まで「思い込み」で語られてきた教育の効果を、科学的根拠から解き明かした画期的な一冊である。

 

結果として、親ならば一読しておいて損はない本だと思います。

本書で書かれていることは統計データに基づいているため、本書の内容をすべて実践すれば必ず優秀な子どもに育つ!とかそういったものではありません。数字に基づく、効果の高い教育のおおまかな方向性を示してくれていると思います。

 

そして、本書には書かれていませんが、教育以前に大切なことは子供の適性を親である私たちが見極めてあげる必要があるということだと再認識しました。それを無視した教育投資はときに悪影響となるケースもあるでしょう。

 

実際に妻から聞いた話では、英語教育に力を入れすぎて逆に英語が嫌いになった子や、親が熱心に体操やサッカースクールに通わせているけど行く前になると大泣きして拒絶する子がよくいるそう。

 

中にはそういったネガティブな時期を乗り越えて開花する才能もあると思いますけど、わたしが思うに、小さい頃の教育は「広く浅く」が一番な気がします。英語だったら、まずは「英語」を好きになること。サッカーならまずはボールを蹴ることが楽しいと思えるようになること。小さいうちにいろいろな遊びや知識に触れさせて子供の興味関心を見つけてあげる、その次の段階の教育としてようやく本書の内容が生きてくるはずです。たぶん。