『ウール 上・下』を読みました

 

ウール 上<ウール> (角川文庫)

ウール 上<ウール> (角川文庫)

 

 ウール 下<ウール> (角川文庫)

2016年8冊目、9冊目。

 

去年、Kindleストアでセールをしていたときに購入、その後放置していた作品。サイロシリーズ3部作の1作目になります。

 

あらすじ

「世界が終末を迎え、人類は地下144階建てのサイロで、限りある資源を再利用しながら暮らしていた。カフェテリアのスクリーンに映る、荒涼とした外の世界。出られるのは、レンズを磨く「清掃」の時のみ。だが「清掃」に出された者が、生きて戻ることはなかった。機械工のジュリエットが、外の世界に足を踏み出すまでは―――」

 

なんだかよくある設定だなーと思いつつも、読み始めると、サイロの深層に1段1段と階段を下りていくように作品の世界観にはまってしまいました。平穏か反乱か。閉鎖空間における心理が様々な人物を通して描かれており、そのキャラも世界観の構築に一役買っています。

 

読んでいるうちに浮かんでくる多くの謎。

世界はなぜ終末を迎えたのか?サイロは誰が何の目的で作ったのか?これらの謎は続編の「シフト 上<シフト> (角川文庫)」、「ダスト 上<ダスト> (角川文庫)」で明かされるようです。

 

1番気になるのは表題となっている「ウール」の意味。

 

読んでいる最中、昔観たことのある映画「アイランド (2005年の映画) - Wikipedia」に似ているなーと思いつつも、本作で描かれているのは近未来であり、宇宙人や超ハイテクな機械なども出てこないので作中の世界観をイメージしやすく、万人受けする作品だと思います。映像化したらヒットしそう。