- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 1999/04/09
- メディア: 文庫
- 購入: 31人 クリック: 726回
- この商品を含むブログ (138件) を見る
最近さぼっていた書評を再開です。
今回読んだのは貴志祐介『クリムゾンの迷宮』。
4月に『黒い家』の書評を書いた際、id:tojikoji さんから薦めていただいたことがあり、読んでみました。
失業中の主人公・藤木芳彦は目を覚ますと深紅色の岩に囲まれた場所にいた。手元には謎のゲーム機があり、行き先を示す指示が…。
見知らぬ地で極限のサバイブをする本作。
80年代に流行った(らしい)ゲームブックを模して再現されたゲームを実物大の人間で行う様は、ふつうのホラー小説とは異なる、人間のサガを垣間見るようで一味違うスリルがありました。特にグールが食べ物を調達するところは、非現実的だけど極限状態ならそういうこともあり得るのかなーとそわそわ。
ゲームの途中、主人公は他のプレイヤー達が「食糧」や「武器」といったアイテムを選択する中、誰も選ばない「情報」アイテム(荒野ではちっとも役に立ちそうにない)を求め行動するわけですが、そこにはこのゲームを生き抜く術が…。
何事にも目先の利に走らず、大局を見て行動することが大事ってことですね。そんなことを考えると、勢いでマイホームを購入してしまった自分が恥ずかしい(;・∀・)
ちなみに、ゲームブックなるものが作中にアイテムとして登場しますが、わたしは聞いたことのない代物でした。今でも売っているのかなーと思いAmazonで検索すると、結構たくさん売ってたりします。最近だと「進撃の巨人」や「七つの大罪」のゲームブックもあるそうで。
進撃の巨人ゲームブック 女型巨人を捕獲せよ! (KCデラックス)
七つの大罪 ゲームブック 迷いの森の冒険 (KCデラックス ラノベ文庫)
ゲームブックの存在は知りませんでしたが、小学生のころに小学館の自由帳ですごろく形式の自作RPGとか似たようなものをよく書いていたなーというほろ苦いことを思い出しました。