読んだ後、絶対バイクで北海道に行きたくなる本『バ・イ・ク』

昨日、有給をとって「レゴランド・ディスカバリー・センター東京」へ行く予定でしたが前日の夜に娘が発熱…

 

息子以上にレゴランドへ行くのを楽しみにしていたわたしは悲しみに打ちひしがれています。

 

さてさて。

いつだったか、ぼっちバイカーさん(id:botti_bk)がバイクに関する本を紹介していました。

www.botti-bk.com

 

紹介していたのがこちらの本。

バ・イ・ク (講談社文庫)

バ・イ・ク (講談社文庫)

 

 

バイク雑誌はよく見ますが(立ち読みがほとんど…)、活字オンリーのバイク本は初めて読みました。

本書は落語家の柳家小三治さんが書いたバイクにまつわるエッセイ。

さすが、噺家さんだけあって、言い回しがとてもうまく、バイクに乗ったことがない方でも楽しめる内容となっています。

 

Amazonから内容を引用

またまた長ーい小三治まくら、“バイクほど人間くさい機械はない”でご機嫌伺います。41歳でバイクと恋に落ち猛アタック。寄席通い、一人旅は勿論、噺家バイク仲間と北海道ツーリング。広い大地、転落事故も噺のネタの落語会、うまいもん、混浴、温かい人々…中年青春グラフィティの一席、たっぷりお楽しみの程を。

 

本書はエッセイなので景色やご飯の写真は1枚も載っていません。だけども、無性に旅に出たくなるという不思議。さすが噺屋さん!!

 

バイク雑誌を広げるとバーンと絶景の写真がデカデカ載っており、ちょこちょこっと説明文が添えられています。あれはあれでとてもインパクトがあり、視覚的に「こんな景色見てみたいー」と思います。が、わたしの場合、その感情ってその時だけで本を閉じると微塵もそういった気持ちが残ってないんですよね。

 

本書は視覚的に訴えるような内容ではないんですが、旅先での町の人との些細なやりとりや偶然の出会い、たまたま寄った宿やお店で食べた料理など、日常のありふれたシーンが面白おかしく活字で表現されています。雑誌では得られないバイクの良さや人とのつながりの温かさを感じさせる内容があり、読了後もツーリングに行きたい熱が燻っております!これはちょっとすごいぞ!!

 

ちなみに、柳家小三治さんは41歳でバイクデビュー(ポツダム免許、初めて知りました)し、周りの落語仲間を巻き込んでツーリンググループ「転倒蟲」を立ち上げました。そのメンバーと行った北海道ツーリングに関する話題が中心なんですが、これを読み北海道ツーリング欲がとても高まりました…。

小さい子供二人を妻に任せて1週間以上もツーリングしてくる…とてもじゃないけど恐れ多くて妻に相談すらできませんが、いつかは行ってみたいですねー、北海道ツーリング。中年になったときの夢ということで、大事に温めておきます。

 

ぐだぐだ書きましたが、本書はバイクに乗ったことがない人でも、旅行のエッセイとして十分に楽しめます。もちろん、バイク乗りの方は「これ、あるあるだわ」とより一層と共感できる内容です。

 

バイクに興味のない人へバイクの魅力を伝えるのはとても難しいですし、乗り物を勧めるという責任も伴い、おいそれと出来ることではありません。

ですが、1冊の読み物としてこの「バ・イ・ク」を勧めれば、おもしろい作品を読めるし、バイクの魅力も伝わり一石二鳥。

 

バイク乗りならば、本棚に置いておきたい一冊でした。