この本を読みながら、自分の小さい頃の夢はなんだったろうかーと思い出してみました。
サッカー選手に野球選手、ケーキ屋さん、飛行機のパイロット、獣医さん、消防士, etc.
悲しいかな、どれも実現には至らず…。
夢を実現する方法とは
さて、著者のいう具体的な夢の叶え方は実にシンプル。
わたしなりに解釈すると「PDCAサイクルをきちんとまわせ」ということ。ぐだぐだと夢を語っている暇があれば、今日・今やれることを確実にこなしていく。もちろん、夢を実現するまでのスケジュール感も大切なので、時折、進捗を確認し、スケに修正を加える。ただこれらを繰り返せば自ずと夢へ近づくことになる、と。だいぶ大雑把だけどこんな感じ。
頭では分かっているけど、実際に行動にうつせない人は多いはず。そういう方は今想定している「夢」を見直してみると、計画が上手く回り始めるかもしれません。
書店に置いてあるどの自己啓発本よりも具体的なことが書かれているため、著者のちょっと変わった思考が気にならなければ、是非一度手に取ってもらいたい本です。わたしは個人的に森博嗣の書く小説やエッセイが好きで、人目や他人の評価をあまり気にしないKY人間なので、納得のいく内容だと感じました。
子供の夢について
本書の主題部分はあっさり流したところで、本書の「あとがき」に書かれていた部分が親という立場のわたしには衝撃的でした。以下は「あとがき」に書かれていた一部の引用です。
「子供のときの夢を1つずつ実現していくのが人生だ。」
「彼ら(ここでは子供の意)の将来はずっとさきにある。彼らの夢は、彼らのために残しておいてあげるべきだろう。」
「子供のときの自分の将来とは、すなわち今、現在なのである。自分はもう大人になっているのだから、子供のときの自分の期待に応えることができる。誰よりも、自分の期待を大切にしなければならないだろう。」
どなたでも、子供の頃になりたかったものや欲しかった物があるでしょう。
そういった小さい頃の憧れや夢だったものを、経済的に自由となった大人のときにコツコツと叶えていくのが「人生である」であると著者は述べています。
それゆえ、親が安易に子供に物や事を買い与えてしまうことは長期的な視点に立つと、「子供の夢を奪う行為」につながる、と。
なんだか、「深い」気がする。
息子が「アレコレしたい!」というと、彼のタメになることであれば極力は叶えてあげる方針でしたが、弊害もあるのかもしれない…。わたしや妻は、そういった側面があることに全く気が付いていませんでした。その加減は難しいでしょうが…。
これからの人生で大きな夢を叶えたいという人だけではなく、子供を持つ親にも読んでみてもらいたい一冊。